ガタリンピックの体験レポート

有明海の干潟を舞台に行われるスポーツの祭典、ガタリンピック。子供も大人も関係なく全身泥だらけになりながら熱く競います。この記事では、過去に行われたガタリンピックの様子について紹介しています。

ガタリンピックとは

有明海の干潟

佐賀県の鹿島市は有明海に面しています。有明海は干満の差が激しく、干潮時には日本最大の干潟(ひがた)が現れます。干潟は泥や砂で作られた地形のことで、とても柔らかく、足を踏み入れれば埋もれていきます。

鹿島ガタリンピック

このような有明海の干潟で行われるスポーツの祭典がガタリンピックになります。参加者の延べ人数は千人を超え、県外や海外から出場する人も多いです。

鹿島ガタリンピック

交通アクセス

道の駅鹿島

ガタリンピックの会場は、道の駅鹿島に隣接する有明海の干潟です。電車で行く場合にはJR肥前七浦駅が最寄り駅で、ここから会場までは徒歩で約15分です。車で行く場合には会場の周辺に駐車場がないので注意が必要です。道の駅鹿島の駐車場には停車できず、代わりに祐徳稲荷神社の駐車場を利用できます。祐徳稲荷神社と会場の間は無料のシャトルバスを運行しています。

食事

ガタリンピックの会場には屋台が出るので軽食はできます。また、道の駅鹿島の千菜市という物産館では、お弁当やソフトクリームなども販売しています。

ガタリンピックに出場するには

ガタリンピックの鑑賞は無料ですが、競技へ出場する場合は有料になります。「公式HP」から出場したい種目を選び、事前に申し込みを行います。場合によっては、当日受付も行っていることがあります。

ガタ足袋

出場者は全身が泥だらけになるので、汚れても良い服、水着、ゴーグルなどを着用します。また、干潟に入るときに必要なガタ足袋を会場では貸し出ししています。

ガタリンピック終了後のシャワー

終わった後は、シャワーやホースの水で泥を落とします。

ガタリンピックの様子

ここからは、ガタリンピックの競技を詳しく紹介していきます。

オープニング

選手入場

まず最初に選手の入場です。中国、韓国、台湾、タイ、ベトナム、バングラデシュなど海外からの参加者も多いです。

選手宣誓

大勢の観客、出場者に見守られながら、地元子供たちによる選手宣誓です。

オープニングレース

オープニングレース

最初の競技は、地元小学校対抗のレースです。発泡スチロールの上に一人が乗り、それを押して順位を競います。

ガタチャリ

ガタチャリ

干潟の上に設置した細い板の上を自転車で走り、タイムを競う種目です。

ガタチャリ

乗り慣れていない自転車は陸上でもまっすぐ走ることは簡単ではありません。しかも、事前にスタッフが板の上に干潟の泥をまいてすべりやすくしています。板から落ちて干潟に入ってしまう人がほとんどで、一度も落ちずに最後まで完走できる人は少ないです。

ガタチャリ

ガタチャリで使う自転車にはブレーキがついていません。ゴールの先は板がないので、そのまま干潟の中へダイブすることになります。ガタリンピックの出場者は泥だらけになることを楽しんでおり、自ら豪快に干潟の中へ飛び込んでいく人もいます。

人間むつごろう

人間むつごろう

「ガタスキー」という2メートルほどの木の板にうつぶせになり、両手を干潟に入れてこいで進み、順位を競います。海外からの参加者も多い人気の種目です。

むつかけ

ガタスキーの本来の使い方は、上の写真のように片足だけ干潟に入れて蹴って進みます。干潟は泥に埋もれて歩きにくいため、有明海で漁をする際の移動手段として使われています。上の写真は、ムツゴロウに針をかけて捕る「むつかけ」と呼ばれる伝統漁法です。

子ども宝さがし

子ども宝さがし

干潟の上にまかれたカラーボールを取る競技です。取ったカラーボールは後で賞品と交換できます。

The Gatalympic

The Gatalympic

1チーム4名の団体戦です。ガタスキーのゾーン、発泡スチロールの上を歩く障害物ゾーン、干潟の中をひたすら進むゾーンに分かれており、次の走者へとリレー形式で進んでいきます。それぞれのゾーンには制限時間があり、それを超えた場合は次の走者が繰り上げてスタートします。制限時間内に間に合わないチームも多くあるようでした。

The Gatalympic

アンカーは1位を目指して干潟の中を全力で進んでいきます。この競技はチームで戦う団体戦ということで、見ている方も非常に盛り上がります。

The Gatalympic

発泡スチロールの山の上にある旗を最初に取ったチームがその組の1位です。

HAKKEYOI

HAKKEYOI

丸い発泡スチロールの上に10名で立ち、お互いに押し合って最後に残った一人が勝ちです。

HAKKEYOI

女性のみの参加ですが、男性顔負けに本気で押し出していきます。中には何もせずに立っていたらいつの間にか残っていたという人もおり、勝因は様々なようです。

HAKKEYOI

最後に残った人は干潟に落ちないので汚れないかと思いきや、自分が落とした人たちから祝福の泥をかけられ、結局誰よりも泥だらけになってしまうこともあります。

25M自由ガタ

25M自由ガタ

ガタリンピックで最後の競技が25M自由ガタです。運動会の徒競走のように、横一列に大勢の参加者が並んで25メートルを進むタイムを競います。

25M自由ガタ

徒競走とは違って干潟なので、足が埋もれてなかなか前に進めません。全身を使いながらゴールを目指します。

25M自由ガタ

ほんの数メートルで干潟にはまって身動きが取れなくなる人もいます。その場合はスタッフがロープで引っ張って救助してくれます。

泥だらけの笑顔に注目

ガタリンピックの競技に出場した後は、顔まで泥だらけになりながらも、みな清々しい笑顔になっています。競技だけではなく、こうした出場者の姿も見所の一つです。最後に、競技を終えた後の素敵な笑顔をいくつか紹介します。

ガタリンピック出場者の笑顔

ガタリンピック出場者の笑顔

ガタリンピック出場者の笑顔

ガタリンピック出場者の笑顔

ガタリンピック出場者の笑顔

ガタリンピック出場者の笑顔

※この記事の内容は書いた時点の情報です。最新の内容とは異なっている可能性があります。