祐徳夏まつり(鯉つかみ)の体験レポート

祐徳夏まつりは、日本三大稲荷のひとつに数えられている祐徳稲荷神社で行われる夏祭りです。

祐徳稲荷神社

開催場所は、祐徳稲荷神社の境内の横を流れる錦波川です。

祐徳稲荷神社の本殿で行われた祭事

午前中には神社の本殿の中でお祓いが行われました。

不知火太鼓の演奏

地元若草保育園の園児たちによる「若草太鼓」を皮切りに和太鼓の奉納が行われました。写真は「不知火太鼓」と呼ばれる伝統的な和太鼓の演奏です。当日はじっとしているだけでも非常に暑い日でしたが、一切汗をぬぐうことなく、真剣に太鼓を叩いている姿が印象的でした。

年下のチームと年上のチームに分かれて、それぞれ演奏。年上のチームになると太鼓が大きくなり、それだけ一生懸命に大きく腕を振り上げています。最後には二つのチームが混合になって不知火太鼓の披露が行われ、迫力のある音が鳴り響いていました。

鯉つかみの祈願

その後は、メインイベントの「鯉つかみ」です。開始前には、祐徳稲荷神社の神職より、鯉つかみが無事に終わるように祈願が行われました。

広松養魚場の協力による鯉の放流

つかむ対象となる鯉は「広松養魚場」の協力によるものです。「鯉をつかんで鯉の良さを知り、それを食べることで美味しさを知り、さらに門前商店街に人が来てほしい」と鯉つかみを行っている目的を語ってくれました。

鯉つかみ

鯉つかみは「小中学生の部」、「大人の部」、「混合の部」の3回に分けて行われました。スタートの合図と共に、子供たちが一斉に川の中へ足を踏み入れていきます。動くと川の水が濁ってしまうこともあり、そう簡単にはつかめないようです。実際に鯉つかみを体験してみると、鯉に触ることはできても、鯉が手の間をすり抜けてしまい、つかむことの難しさを実感します。

鯉を抱える少年

鯉をつかめる人が少ないと、主催者が放流させる鯉の数を増やします。それに伴い、鯉を抱えている子供が徐々に増えていきます。

鯉をつかまえた少年

最初は立ちながら手だけ水に入れていた子供たちも、最後のほうには全身水につかって泳ぐように鯉を探していました。鯉をつかめた時は皆嬉しそうで、見ている側も盛り上がりました。

ビニール袋に入れた鯉

つかんだ鯉はビニール袋に入れて持ち帰ります。

門前商店街

つかんだ鯉は洗いにして食べることができます。会場で事前に受付を済ませ、上の写真の「門前商店街」にある店で調理してもらえます。

大人の部の鯉つかみ

大人の部では、数人のチームになって鯉を端へ追い込んでいくように、戦略的に取り組んでいる人がいました。子供よりは慣れている人が多く、一人で何匹もつかんでいる人がいました。

混合の部の鯉つかみ

混合の部になると、子供と大人が混ざって全員で川に入ります。鯉をつかめなかった子供に対して、大人が鯉を渡してあげる様子も見られ、子供と大人が交流できる素敵なイベントでした。太鼓橋の上から眺める人の中には「こんなの初めて見た」と話す人もいて、見るだけでも十分に楽しめると思います。

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