音成面浮立(おとなりめんぶりゅう)は、母ヶ浦の面浮立と共に佐賀県の重要無形民俗文化財に指定されています。10時前後の時間になると、音成公民館の前にある広場で「打ち込み」が行われます。
最初に披露されたのは「皿踊り」です。皿踊りは両手に二つずつ小皿を持ちながら音を鳴らすもので、鹿島市のお祭りでは時折目にすることがあります。ただし、踊り手がキャラクターのお面などで仮装しているのは珍しい光景です。
皿踊りの後は面浮立が始まります。鬼の面をつけた「かけうち」が後ろに構え、棒の先に長い毛をつけた「鳥毛(とりげ)」を持つ男性が先頭に立って登場します。
鬼の面をつけた男性が踊りながら観客に向かって近づいてきます。間近で見ると、それだけ鬼の形相が恐ろしく感じます。踊りには、足を上げて体を動かしたり、観客をにらむような仕草があります。
広場で30分ほど打ち込みが行われた後は、近くの農道に移動して「道行(みちゆき)」が始まります。
場所は天子神社の前で、先ほどの広場からは徒歩数分で着きます。
ここでも大勢のカメラマンが撮影に来ていました。たくさんの鬼が縦の列になり、踊りながら神社を目指すのが道行の特徴です。
道行はおよそ5分ほどで終わり、その後は天子神社で奉納が行われます。
最後には天子神社の本殿の前に集合し、面浮立が披露されました。
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