抜穂祭の体験レポート

祐徳稲荷神社にて神様にお供えする稲穂を刈り取るお祭りが「抜穂祭(ぬきほさい)」です。午前10時頃から御本殿で奉告祭、午前10時40分頃から御斎田で稲刈りが始まります。

祐徳稲荷神社の本殿

10時頃になると、祐徳稲荷神社の御本殿(上の写真で階段を上った先)で「奉告祭」という神事が行われます。

本殿で行われる豊年の舞

奉告祭では、8人ほどの巫女さんが早乙女姿で「豊年の舞」を踊ります。ゆっくりとしたリズムで優しい歌声が響きます。踊りには稲刈りを表現するような仕草が見られます。厳粛な雰囲気で執り行われており、参拝者は賽銭箱が置かれている本殿の外から眺めることができます。奉告祭は10時30分頃まで行われます。

祐徳稲荷神社の御斎田

奉告祭の後は、上の写真の御斎田(ごさいでん)で稲刈りが行われます。御斎田とは、神様に供える米を栽培する田んぼのことです。神社の横を流れる錦波川を渡った先の場所にあり、境内からは徒歩で3分ほどの距離です。稲刈りは10時40分頃から始まります。奉告祭を最後まで見た人は、各自御斎田へ移動します。

黄金色に輝く稲

太陽に照らされて、御斎田の稲が黄金色に輝いています。この豊かに実った稲を巫女さんが収穫していきます。

境内から御斎田へ向かう巫女さん

10時40分頃になると、神社の境内から巫女さん達が出てきます。錦波川の石の上を器用に歩き、その先にある御斎田へ向かいます。

神主さんのお祓い

稲刈りを始める前に神主さんがお祓いを行います。

豊年の歌と稲刈り

お祓いの後はいよいよ稲刈りが始まります。巫女さんが横一列になってに稲を収穫していきます。同時に3人の巫女さんが豊年の歌を笛で奏でます。稲刈りが始まると、その場に集まった多くのカメラマンが夢中でシャッターを切り始めます。普段は白衣と赤い袴(はかま)の巫女装束を着ている巫女さんが早乙女姿に変わり、その貴重な姿と黄金色の稲が写真映えします。

鎌で稲を刈る巫女さん

片手に鎌を持ち、手作業で一株ずつ刈っていきます。

刈り取った稲を持つ巫女さん

刈り取った稲は一箇所に集めて、最後に回収します。収穫したお米の一部で甘酒を作り、12月の新嘗(にいなめ)祭で参拝者に振舞われます。

笑顔で話す巫女さん

本来の稲刈りは重労働で大変なイメージがありますが、巫女さんたちは時折笑顔になったり、見物に来た人と話したり、楽しそうにやっている姿が印象的でした。

稲刈り後の御斎田

30分ほど稲刈りをしたら終わりです。綺麗に稲が刈られています。

横一列に並ぶ早乙女姿の巫女さん

再び錦波川を渡って神社に戻っていきます。最後には横に並んで見物に来た人に挨拶をしました。清々しい笑顔が素敵です。

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