七浦大収穫祭の体験レポート

鹿島市の七浦地区は自然が豊かで美味しい食べ物がたくさんあり、そのような自然の恵みに感謝するお祭りが七浦大収穫祭です。この記事では、七浦大収穫祭の過去の様子を紹介します。

七浦大収穫祭とは

イベントが行われる鹿島市の七浦地区は、有明海や多良岳山系の豊かな自然環境に恵まれている地域です。

有明海の海苔漁

有明海では海苔漁が非常に盛んです。有明海は多くの河川から豊富な栄養が流れ込み、さらに日本一の干満差によって、海苔が海水と太陽光の両方から栄養を吸収できます。

鹿島みかん

また、有明海の潮風を浴びたみかんは甘くて美味しいと評判で、鹿島市の特産品の一つです。

道の駅鹿島

このような海の幸と山の幸の収穫に感謝し、今後の五穀豊穣を祝うお祭りが七浦大収穫祭です。イベントは道の駅鹿島で行われ、新海苔や旬のみかんをはじめとして様々な農水産物が販売されます。

農水産物の品評会と販売

イベント当日の朝に、みかん、海苔、米の品評会が行われます。そこで産物の審査が行われ、特に優れたものには賞が与えられます。そして、審査された産物はイベント会場で販売されます。

みかんの品評会

みかんの場合、見た目、サイズ、糖度の3つの基準で評価が行われます。みかん農家の方にお話を伺うと、「この地域のみかんは糖度が高く、特に小さいサイズのみかんは甘くて美味しい」と語ってくれました。今年のみかんは例年よりも色づきが良いそうで、綺麗なオレンジ色に輝いています。

みかんの品評会

みかんは上の写真のように3キロほどのかたまりで販売していました。ただし、希望によっては小分けでも販売していたようです。写真の中央にあるみかんは「七浦地区振興会長賞」という最高の賞を受賞したもので、朝早くから予約済みなっていました。

搾りたてみかんジュース

他には、みかんを丸ごと搾った果汁100%のジュースを無料でふるまっていました。目の前で搾ったばかりのジュースは自然な甘みが感じられて美味しかったです。

普段は体験できないプログラムを楽しむ

七浦大収穫祭は様々なプログラムを無料で体験できることが魅力です。なかなか珍しい体験もあるので、大人も子供も関係なく楽しんでいました。

手すき海苔体験

特に大人たちに人気だったのは手すき海苔体験です。1枚ずつ手作業で海苔を作る昔ながらの手法です。プロが付き添いで教えてくれるのですが、初めての人には案外難しいらしく、上手くいかないことが逆に参加者たちに笑顔を生んでいるようでした。

手すき海苔体験

まずは液体状の海苔を器にすくいます。

手すき海苔体験

四角い木の枠に液体状の海苔を流し込みます。

手すき海苔体験

海苔が平らになったら木の枠を外します。

手すき海苔体験

上から「巻きす」をかぶせます。

手すき海苔体験

その上からスポンジをのせて手で押し付け、水分をぬきます。

手すき海苔体験

あとは、自然に乾燥するのを待つだけです。お昼に作った海苔は、その日の夕方頃には乾くそうです。

もちつき

もちつき体験

子供たちに人気だったのはもちつき体験です。親子や兄弟で一生懸命に餅をついていました。

もちつき体験

餅がつき終わると、すぐにスタッフが切り取って丸くしてくれます。

もちつき体験

そして、赤い餅と白い餅を一つずつ袋に入れて参加者たちに無料でふるまわれました。上の写真のように、餅を受け取る人達で大行列になっていました。

毎年盛り上がる恒例の農産物せり売り

農産物せり売り

12時頃になると、道の駅鹿島の「千菜市(せんじゃいち)」という物産館の前で人だかりができ始めました。

農産物せり売り

近くに行ってみると、大きな宝船が置かれており、そこには野菜や果物、花などが置かれています。こちらは毎年人気の農産物のせり売りです。「300円でこの花を買う人いますか?」といった感じでせりが行われます。激しく値段をせり合うのではなく、「もっと安くしてくれたら買いますよ」というように、参加者と売り手が交渉するような和やかな雰囲気でした。

地元子供たちによる演奏や伝承芸能の披露

会場で披露される様々なショーも楽しみ方の一つです。

音成保育園のむつみ太鼓

こちらは、音成(おとなり)保育園の「むつみ太鼓」です。金色の衣装に赤いはちまきをつけ、大きなかけ声と共に太鼓を力強く叩きます。頭を下げたりしゃがんだりと、全身を使ったダイナミックな動きも印象的でした。

七浦保育園のななうら太鼓

七浦保育園の「ななうら太鼓」です。楽しみながらやることを心がけているそうで、とても小さい体で一生懸命に太鼓を叩いています。叩くタイミングが全員できれいにそろっていました。

ブラスバンド

こちらはブラスバンドの演奏です。木琴やピアノ、太鼓などの様々な楽器で美しいメロディーを奏で、会場を盛り上げていました。

皿おどり

伝承芸能の「皿おどり」も披露されました。片手に2枚ずつ、合計4枚の小皿を持ち、器用に指を使って皿どうしをぶつけて音を鳴らします。両手を上げて体を反り返すような姿勢が特徴的です。

ほとめき会の日本舞踊

ほとめき会の女性たちは、和服を着て優雅な日本舞踊を披露してくれました。

大収穫祭チケット

今年は「大収穫祭チケット」が販売されました。事前に道の駅鹿島の千菜市で販売されており、当日でも買えるようでした。

大収穫祭チケットの特典

今回のチケットには、里芋汁、地元産のうるち米ともち米を使ったおにぎり2個、みかん15個、海苔のふりかけ、お楽しみ抽選会の4つがついていました。私はお楽しみ抽選会でオレンジといよかんのマーマレードをもらいました。

大収穫祭チケットの里芋汁

里芋汁はとにかく野菜がたっぷりで、大きなカボチャやごぼう、ネギなどが美味しいです。会場で冷えた体が一気に温かくなりました。

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