祐徳稲荷神社に新しくエレベーターが完成しました。この記事では、エレベーターの利用方法やメリットなどについて紹介しています。
祐徳稲荷神社の本殿は山の斜面に
鹿島市および佐賀県全体でも人気の観光スポットになっている祐徳稲荷神社。非常に豪華な社殿や四季折々の花が美しく、初めて見たときの衝撃は忘れられません。
上の写真が祐徳稲荷神社の本殿です。祐徳稲荷神社は、商売繁盛、家運繁栄、縁結びのご利益で知られています。
通常の神社とは異なり、山の斜面に本殿があるため、本殿で参拝をする場合には上の写真のような階段を上る必要があります。それほど段数は多くはないですが、年配の方や足が不自由な場合には、階段の下にある神楽殿で参拝しても本殿で参拝したときと同じご利益があります。
参拝者の想いに応えてエレベーターが完成
神楽殿の参拝でご利益は同じだとしても、せっかく祐徳稲荷神社に行ったからには本殿で参拝したいものです。そうした想いに応えるため、エレベーターが完成しました。
位置関係としては、上の写真の一番右にあるのがエレベーターで、その左が休憩所、さらに左が本殿の参拝場所になります。本来であれば、楼門を通ってその先の上り参道の階段を歩いていくところ、エレベーターであれば直接2階まで行くことができます。
祐徳稲荷神社の権宮司の話によると、エレベーターを新たに作るにあたり、神社の景観を壊さないように様々な工夫や苦労をしているそうです。まず、社殿の色に合わせてエレベーターには朱色が使われ、ミラーガラスが周囲の景色を反射して違和感をなくしています。また、エレベーターの周囲に植えられている木は枝を切ることで、ミラーガラスに細かい枝が映って乱雑な景観にならないように工夫しています。
利用者のメリット
祐徳稲荷神社のエレベーターは利用料が300円かかります。有料なのだから利用者はそんなに多くはないのかと思いきや、実際にはこれまでたくさんの人が利用しているそうです。その理由は、祐徳稲荷神社のエレベーターにはただの移動手段以上のメリットがあるからです。
わずか数秒で2階に到着
1階からエレベーターに乗れば、わずか4秒ほどで15メートルの高さにある2階に到着します。
一日に何度でも利用し放題
エレベーターは一日に何度でも乗り降りできます。最初に利用券がもらえるので、1階のエレベーター乗り場にある受付でそれを見せます。
一切階段を上らずに本殿まで行ける
エレベーターを降りた後はスロープが整備され、上の写真のように一切階段を上らずに本殿の前に行くことができます。当初、本殿まで階段を使わずに道を作るにはスペースが狭かったため、平面ではなく立体的に敷地を活用することで解決したそうです。
パワーストーンつきのおみくじをもらえる
神社と言えばおみくじが楽しみの人も多いと思います。なんと、エレベーターを利用すると、パワーストーンが入った開運おみくじをもらえます。おみくじやパワーストーンが目当ての人にとっては、実質無料でエレベーターを利用できることになります。
エレベーターを降りた後の眺望が素晴らしい
2階でエレベーターを降りた後はちょうど日本庭園の真上に出ます。日本庭園を上から見るにはここが最適な場所ですが、ほとんどそのことは知られていません。日本庭園は祐徳稲荷神社の中でも紅葉や四季の花が美しいスポットなので、天気が良ければ絶景が広がることでしょう。
エレベーターのすぐ横に休憩所
2階に上がったすぐ横には広い休憩所があります。もちろん、車椅子でもそのまま中に入ることができます。
中には椅子が置かれ、座ったときの目の前は全面ガラス張りになっているので、境内や東山公園が一望できます。お守りの授与所もあり、利用者が非常に多いという自動販売機が設置されています。しかも、近年増加している外国人の参拝者へのおもてなしの意味も込めて、休憩所では無料でWi-Fiが使用できるようになっています。
終わりに
特に階段が苦にならない人にとっては、もちろんエレベーターを使わなくても本殿で参拝できます。少し息を切らして階段を上った後の眺望はまた格別です。しかし、おみくじやパワーストーンがほしい人や既に階段で上った経験がある人は、試しにエレベーターを使ってみるのも良いでしょう。